ゲストハウスあずま家リノベーション
木造2階建て(リノベーション) 2019年8月
ゲストハウスあずま家はsofo cafeの2階にあります。sofo cafeと同じように大工工事とDIYを織り交ぜてリノベーションしました。事業オーナーのほうはsofo cafeと違い、個人事業主のAさん。当方では改修計画とカプセル式のベッドの設計などを行いました。またDIYの指導、お手伝いもさせていただきました。ここでは、そのカプセル式のベッドと客室DIYの工程を時系列で紹介します
設置したのは6帖の和室です。ドミトリー式のゲストハウスは2段ベッドが多いのですが、相談を重ねた結果、4人泊まれるカプセル式のベッドを作ることになりました。しかも予算がないので、AさんはDIYで作るとおっしゃるので、材料の調達と工程を含めて設計しました。主に使用したのは、45角の杉材とベニヤです
部屋の2/3以上を占める大きさになるので、工程も工夫しています。柱、梁、根太となるフレームを作って、奥の壁に立てかけていき、7つ作ったら、所定の位置にそれぞれ置いて、つなぎを入れます。なお、一番奥のフレームだけ壁となるベニヤを貼っておきます。上部も天井と隙間があまりありません。
つなぎを入れて、長すぎたところを切っています。Aさんはこれまで木工などの経験はありませんでしたが、丸ノコも手ノコも使えるようになりました。情熱があればなんでも出来るものですね
つなぎを入れると骨組みが完成。7本のフレームが、そのまま壁、床、天井の下地になります。奥と手前の面は、必要に応じて、下地を追加します。床を張り始めた状態です。床を張り終わると、次はそこに乗って壁と天井を張るという流れになります。床は12㎜ですが、壁は4㎜の薄ベニヤです。カッターナイフで切ることが出来るので、加工が容易なためです
壁のベニヤを張り終わったところです。小さいビスと接着剤を併用しています。出入口の幅は60㎝。穴にもぐり込むような感じです。出入口の周り(内側)には、30mm角の下地を追加しました。ラワンベニヤのため色違いが目立つので、この後、入口の面だけ半透明の木材保護塗料を塗ることにしました
次に、残ったわずかな床の部分に、杉の無垢フローリングを貼りました。ホームセンターコメリでB品として販売されていたもので、驚くほど安価でした。もともと畳の部屋でしたが、畳は老朽化していたので処分し、下地のパーティクルボードの上に、ベニヤを貼り、その上にフローリングを貼っています
最後に上段にあがるための階段を設置。こちらは150㎜幅で厚さ30㎜の杉材を加工して、木材保護塗料を塗りました。こちらもDIYです
カーテンを付けて完成。カーテンは消防の指導で防炎のものでないといけないのでDIYではつくれず、メーカーに発注しています。6帖の部屋は2つあり、同じものを隣の部屋にも作りました。ちなみに部屋の壁(ベッドの内部でなく)も、しっくいをDIYで塗っています。床はワックスを塗りました
ベッドの内部です。壁、天井は半透明白の木材保護塗料を塗っています。左の空間は荷物やスーツケースが置けるように設計しました。着替えを出し入れするときにベッドの外まで出なくていいように。部屋の幅いっぱいにベッドを作り、両側に布団をしく幅を確保し、残ったスペースを隣のベッド(個室?)と半分ずつ使うようになっています。一泊してみましたが、ドミトリーとしてはかなり快適です